PALSARは、地球資源衛星1号(JERS-1)に搭載された合成開口レーダ(SAR)の機能・性能をさらに向上させたもので、天候や昼夜に影響されない能動型のマイクロ波センサです。

PALSARは水平/垂直偏波同時受信(多偏波受信機能)、オフナディア角可変機能等を備え、地質構造、岩石分布等の解析精度の向上が図られ、資源探査及び資源開発に有効なデータ取得が可能となっています。 また、多偏波受信機能は植生情報の取得にも有効であり、グローバルな植生観測やローカルな地物判読・土地利用分類などの分野でも利用が進められるものと期待されています。

さらに、PALSARは、災害発生時の緊急観測や災害状況把握などでも威力を発揮するものと期待されています。

PALSARの主要諸元
システム主要諸元
モード 高分解能 広観測域 多偏波
中間周波数 1270MHz(Lバンド)
バンド幅 28MHz 14MHz 14,28MHz 14MHz
偏波 HH or VV HH+HV or
VV+VH
HH or VV HH+HV+VV+VH
入射角範囲 8~60° 8~60° 18~43° 8~30°
地上分解能 7~44m 14~88m; 100m
(multi look)
24~89m
観測幅 40~70km 40~70km 250~350km 20~65km
量子化
ビット数
5bits 5bits 5bits 3 or 5bits
データ
レート
240Mbps 240Mbps 120Mbps,
240Mbps
240Mbps


PALSARは、以下の3つの観測モードをとることが可能となっております。

高分解能モード
高分解能モードは、通常最も多く利用されることが予想されている観測モードであり、最高で地上分解能7mでの詳細な地域観測が可能となります。これは衛星に搭載された合成開口レーダ(SAR)としては最高レベルの高い分解能です(例えば、JERS-1に搭載されていたSARの地上分解能は約18mでした)。

広観測域モード
広観測域(ScanSAR)モードでは、オフナディア角を変えることができる機能を用いて、約70kmの観測幅を3~5スキャン切り替えて送信し、広範囲の観測を行うモードであり、250 km(3スキャン)~350 km(5スキャン)の広域を観測することができます(例えば、JERS-1に搭載されていたSARのオフナディア角は35°の固定で、観測幅は約75kmでした)。ただし、高分解能モードと比較すると、地上分解能は低くなります。

ポラリメトリモード
JERS-1に搭載されていたSARでは、SARの電波の偏波特性は水平偏波送信/受信の単一偏波観測のみしかできませんでしたが、PALSARでは、水平偏波送受信のみならず垂直偏波送受信の観測が可能となります。また、各送信偏波に対して水平と垂直の両偏波の反射波を同時に受信する2偏波同時受信も可能です。さらに、送信パルスごとに水平偏波と垂直偏波を切り替え、それぞれ2偏波同時受信により観測対象の4偏波特性を取得するフルポラリメトリ機能も有しています。




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